2010年04月15日

塚本先生世評「五月三日を迎えて」

塚本三郎先生4月下旬世評「五月三日を迎えて」をUPしました。

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五月三日を迎えて  平成二十二年四月下旬     塚本三郎

 間もなく、五月三日の憲法記念日がきます。日本国憲法を「平和憲法」と呼称するのは、発足当時の占領政策そのものです。

非武装によって平和を守り、自由と平等、そして私権の尊重等々、民主政治のあらゆる希望と理想を織りまぜた条文は、世界に類例がない。否、「現実離れの極」に達した平和へのモデル型を、占領軍は現実に生きている大国、日本に背負わせた。

 勿論、世界平和の「理想国家のモデル」として、米国の若い学者と為政者の作で、その心底には、日本をして二度と強大国化させないという、アメリカの魂胆が透けて見える。      

戦後既に六十数年を経た。制定された現憲法について、為政者も、国民も、自分達の都合の良い文面だけを利用し、勝手気ままに解釈し利用する風潮が国政や国民の心を支配している。

その結果、日本社会の混乱は拡大され、こんな日本に誰がした≠ニの苦言は、戦中、戦後を懸命に生き抜いた高齢者の国を憂うる社会観である。

敗戦当時を省みれば、米国が押し付けた不戦憲法を、日本国民は逆利用した。即ち、経済の発展を遂げたのは、他国に類例のない軍事費の軽い負担が一因でもあった。

 日本国土は焼土と化し、万一、日本を狙う侵略者が在ったとしても、奪って得をするような国家ではなかった。攻めるに値しない日本国であった。

 その後六十数年を経て、日本も近隣諸国も、様相は急変している。

 日本自身も、宝の山の如く富と財を積み上げて来た。廃屋には防護壁は要らない。しかし財宝の倉には、頑強な防壁も警報装置も欠かせない。また近隣の国々は、年々、日本国家を上回る軍事力を増大させつつあり、状勢が一大変化を来している。

日本だけは逆に軍事費を年々縮小しつつある。一体これをなぜ不思議と思わないのか。

 現憲法の改正には、三分の二の国会(衆・参)の議決(第九十六条)を求めている。三分の二の両院の議決は極めて困難で、それを見越して占領軍が、改正禁止の底意で、この条項を付した。成立当初から極めて不条理である。従って今日では、国家存立の危機を招いているから、普通の議決である過半数によって「現憲法破棄」を決定すべきだと思う。

 既に、今日まで、岸信介、中曽根康弘、両内閣の下で理想的な「新憲法草案」が草案として、議論を重ねて今日に至っているから、早急に新憲法制定を進めるべきである。

狂気の国連にどう対処するか

 世界平和の砦として国連加盟の各国は、安全保障と外交の基本を国連においている。だが、加盟各国の本心は、この機関を自国の利益の舞台に利用しているだけである。

 平和に対する決定権と拒否権は「安全保障常任理事国」である米・仏・英・中・ロの五カ国に限られる。而もその分担金は、次の如くである。

@米国は、二二% A日本は、一六・六% Bドイツは、八・六% Cフランスは、五% Dイギリスは四% E中国は二・七% Fロシアは一・一%

                             (二〇〇七年末調査)

また日本とドイツは、常任理事国ではない。日本が数年前、常任理事国になるべく提案したが、中国の暴力的な反対と抗議行動によって拒否された。同盟国の米国は、傍観していた。分担金筆頭の米国は、殆ど怠納であり、発言の資格が薄いとみるべきである。

極論を言えば、非常任理事国で発言に無資格の立場に置かれている、日本とドイツの支払う分担金で、国連は存在していると言うべきではないか。

かつて七十数年前、満州国を建設した日本に対して、国際連盟総会は、満州事変を日本の侵略と断罪し、日本は脱退を余儀なくされた。「松岡洋右」代表の言動を思い出す。

その時と比べ、万が一、今日の日本が、国連を脱退すれば国連そのものの存在が資金的に危うくなる。ならば脱退しなくとも、常任理事国である、中国やロシアと比較して、彼等の数倍の分担は不公平だから、「中・ロ並み以上は払わない」と主張し、二%台以上の支払いを留保する。それによって、国連は正常化するか、壊滅するか?日本の出方次第だ。

教育勅語精神の復活

日本人は精神的充実の民族として独自の文化を築いて来た。日本社会が荒廃しつつあるのは、この基本、即ち個人・家庭・社会・国家・世界に対処する日本人の魂の育て方を放棄したことにある。それを改めるのは「教育勅語」の精神に戻ることである。それを捨てたことが悔やまれる。

平和も、自由も、平等も、権利の主張も、すべて必要である。しかし、それは一定のルールが不可欠で、それを放置して責任と義務を怠れば、結果は全く反対となる。

占領軍が、戦後の日本に押し付けた平和憲法と、教育勅語の破棄は、今日に至って、日本社会を徐々に蝕みつつあることが露呈されている。

既に戦後育ちの両親には、教育勅語に示された、日本人としての魂が育てられていないから、本人はもちろん、子供にさえも教える術を失っている。

 それには、まず青年に、教育勅語に教えられている魂を徹底して体得させることである。そして社会生活と国家独立と防衛の任を自覚させるために、若者に、一定の期間、「共同生活」「団体訓練」の場を義務付ける必要がある。戦中は、それを徴兵制として来た。

 世界は、今日なお多くの国が徴兵制である。幸い日本には、それを受け容れるべき「自衛隊」が立派に育っている。それを教育と訓練の場に止めるか。

更に国防軍の一員として義務付けるかは議論が必要である。しかし、国防の義務と犠牲を抜きにして、真の訓練や、教育が成り立つのか、も議論が必要である。

 民主政治には普通選挙が原則である。しかし、現在の国会議員の選挙は当選が目的であって、国会議員になって国家のため、何をするかその「目的が示されていない政党」の集団と化している。選挙は、国勢を司る人の重要な任務の手段に過ぎない。

「当選のみがまず第一」と豪語する小沢幹事長の言動は眼に余る。そのため衆・参両院議員の選挙は、人気投票がすべてとなりつつある。

 せめて立法及び、国政調査権の大役を任ずる者として、憲法、民法、刑法の、イロハぐらいは、理解する為の資格を、立候補者に先ず求める必要を痛感するが如何か。

目出し帽を脱げ 眼だけ除いて、すっぽりと正体を隠す。自分には判っていても、相手には正体を知られたくない。それが今日の多くの民主党の、若い国会議員たちと見えるがどうであろうか。

だから、自分は目先の敵を知ることが出来ても、周囲の実状は判らない。日本国家と、周辺の国々の実状を知る術がない、視野が狭すぎ目出し帽のため周囲の声も聞えない。

民主党の若い国会議員の相当部分は、松下政経塾で、宮田塾長の下、自民党の再生をめざした、保守志向の若者とみる。一方、旧民社党と民間企業労組(同盟)から選ばれ育った人達は、安全保障優先の愛国者であった。その人達が、なぜか、小沢、鳩山両名の下で、目出し帽をすっぽりと被って、前面に立っている。だから、言うことと、やることがチグハグだ。速やかに目出し帽を脱ぎ、正体に戻るべきだ。

鳩山首相の思い付き発言は、唯々、自民党との違いを述べ、父祖以来の嫌米、親ソ、親中の毒気に煽られているのではないか。

君達は一体何をしようとしているのか。目出し帽を脱ぎ、日本国家を見つめてほしい。

日本の政治は、理想社会実現とは正反対の方向に進めているのではないか。君達は平和を守るのには、より堅固な防衛力が必要であると信じていたではないか。

自由の必要は、それを失った者のみが知る言葉とも言われる。

今日の日本社会のあり余る自由は、それを持て余している。その結果、何等かの囲の中にかくれたいと思うのが人間の性である。無制限の自由は、自由でなくなる。広い店に入った客は、必ず隅に陣取る。何等かの壁が欲しい。それが人間である。自分さえ、そして国家さえ自由を持て余す。そのスキ間を野心ある国家が、日本を見逃すはずはない。

老人のどこが悪いのか

 日本の危機を憂える識者の声は、漸く全国に波及しつつある。

 あと三年、民主党政権が続いたら、日本社会は劣化崩壊する可能性がある。あれだけ民主党の評価が落ちても、自民党は受け皿としての、方向と信頼を得ていない。

 自民党の中から「たちあがれ日本」と名乗る、新党が旗揚げした。

 すべて、自民党政権時代、それぞれ各大臣を務めた先輩たちが、政党条件の五名を揃えたと報じた。この人達には経歴のみではなく、年齢をわざわざ連記している。

マスコミは「今更年寄り達が」と云わぬばかりで、平均年齢七十歳とも付記している。

明治維新には、二十代、三十代の若者が中心であった。それなのに、今更老人達がと言いたげだ。

だが今日の政治改革に、三十代、四十代の「若者」に期待し改革が望まれるのか。

 今日のマスコミは、若者に迎合し、かつ将来を期待しているようだ。だが日本の現状は戦後教育の誤りや、ゆきすぎの中で育った人達が、日本劣化の真因ではないか。それゆえ日本の現状を憂いているのは、世代を超えている。七十歳代以上の人達には、自らが敗戦を背負った「自責の念」があるからこそ、このままでは死にきれないとの思いが在る。

 国会議員集団の中にも、地方首長集団の中にも、いや、地方の名も無き心ある人達にも、それぞれ、地方から吹き出すように、「政治改革の第一歩」が湧き出ている。

この人達こそ、「日本の政治改革」に人生を捧げんとしているとみる。

 若者が立ち上がってくれれば、それにこしたことはない。だが、そのキザシが見えますか。この世の中に「男は居ないのか」これが女性の心在る人達の嘆きではないか。

 明治維新の「坂本龍馬」を叫ぶ、シルバーは多い。そのシルバーには、信念と経験と、そして気力が残っている。それをマスコミは妨害するな。讃えよ、加勢せよと云いたい。それも、私がシルバーだからか?

鳩山首相は、中国の温家宝首相に対し「鳩山政権の閣僚が靖国参拝をすることはない」と改めて言明している。それが友愛精神であろうか。

それが米軍のプレゼンスの後退や、自衛隊の海外派遣の中止など、アジアの覇権をめざす中国と無関係だと思うのは、白痴の政治家である。そんな政権を見過ごして良いのか。
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