2011年04月12日

中国の夢・日本の悪夢―覇権主義国家の空母が配備されるのは南支那海

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中国の軍拡目標はアジア太平洋での覇権確立。そしてその第一段階が台湾併呑。
もしこの島が「中国の不沈空母」と化せば日本は・・・。中国膨張主義に目を向けよ!

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中国の夢・日本の悪夢―覇権主義国家の空母が配備されるのは南支那海

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中国政府が三月三十一日に発表した国防白書に空母建造計画が明記されなかったのは、国際社会での「中国脅威論」を高めたくないとの配慮だとするのが一般的な分析だが、それでもそれから間もない四月六日、国営新華社通信は大連港で二〇〇二年から改修を進め、すでに完成段階に入っている旧ソ連製空母「ワリヤーグ」の写真を四月六日に初公開した。

何でも「全盛期の四〇年代、国民党海軍が制定した海軍発展計画で国産空母の建造が掲げられたが、その七十年来の夢が実現しようとしている」との説明付きでだ。

それでは、中国軍初のこの空母はどこに配備されるのだろうか。これについて台湾で中国軍研究の第一人者といわれる蘭寧利氏(退役海軍中将。元海軍情報署長)は四月七日、「南海艦隊に投入する」との見方を示した。

南海艦隊とはいうまでもなく中国三大艦隊の一で、広東省湛江に司令部を置き、南支那海や台湾海峡を睨んでいる。

蘭寧利氏は「中国は早くから東海艦隊と南海艦隊とで南北から台湾を挟撃する態勢をとり、それに対して台湾は台湾海峡を封鎖し、この二個艦隊を分断する構えだが、ワリヤーグが投じられれば艦隊の実力は明らかに向上する」と指摘する。

「空母があれば、南海艦隊はたとえ台湾海軍に台湾海峡を封鎖されても、台湾東部の太平洋に進出するとともに台湾南部海域でも活動する能力を持つこととなり、台湾には一定程度の脅威となる」というのだ。

そして「ワリヤーグは南支那海で主権争いや突発事態に即応できると見られ、同海周辺国には脅威となるだろう。また中国の石油輸送船の安全を保障することにもなる」と述べている。

もっとも「報道を見る限り、ワリヤーグには多くの設備が整っておらず、艦載機も確定していないため、ただちに戦力になるわけではない」とは付け加えているが。

試験航海を行うのは海軍創設記念日の四月二十三日とも、共産党成立九十周年の記念日である七月一日と見られるワリヤーグだが、艦名は「施琅」に改められる予定だ。

「施琅」といえば十七世紀、鄭成功一族が台湾で建てた東寧の国を侵略し、海戦で勝利した清国の指揮官だから、まさに台湾併呑のための恫喝、攻略の兵器としては相応しい名称なのだろう。

もちろん中国にとって台湾併呑とは、南支那海、東支那海の支配権獲得、西太平洋への勢力拡張を意味することだろう。日本にとってもそれは、周辺海域が中国の勢力下に陥ることを意味する事態だ。

中国が空母配備で南支那海の制海空権を握るという事態だけでも、日本のシーレーンがあの国に完全に扼されることになりかねない。

さてそうした一方で、中国人の夢の空母ワリヤーグを「訓練用だ」と説明するのが中国軍強硬派の代弁者として知られる軍事評論家の徐光裕元少将だ。「国防白書に空母のことは書かれていないというが、そこには訓練船など大型艦船を保障すると書いてある」などといっている(中共寄りの香港紙商報、四月九日)。

ただ「将来、三〜六隻の空母を建造するのが理想的。三隻以上を保有して初めて戦力となる。国産空母が完成するのは三〜五年内だ」との分析を見せている(同)。空母の配備先は、やはり南支那海と見ている。

徐光裕氏は〇九年、中国の台頭に先立ち求められているのは、地理的辺境(国際法、国内法が規定する領土境界線)とは異なる「戦略的辺境」(国家が支配可能で国家の利益に直接関連する空間。地理的辺境よりも拡大可)の観念だ、と訴える論文を発表して注目を集めたこともある。

そこでは徐氏は「中国の“海洋国土”面積は陸地国土の三分の一を占め、これに加えて全世界に通じる海上戦略ルートがあり、これらが広大な海上戦略空間を構成している。そこでこれらを強力かつ実際的な海洋戦略で保護しなければならない」とし、「保近岸、争近海、出遠洋」なる「九文字の海洋戦略方針」を示していたが、まさにそうした戦略の一環として、あの国の空母建造が着々と進めていることは間違いない。

ここで思い出されるのは徐氏が昨年五月、奄美大島北西沖の日本のEEZで調査中の海保測量船が、中国国家海洋局の海洋調査船の追尾を受け、調査を断念した直後、「中国の周辺諸国は、中国の艦船がアジアの海域に存在している状態に慣れるべきだ」と言い放ったことだ。

今回も「中国の空母保有に関して周辺国がどう反応しようと、それはそれぞれの国の判断に過ぎない」(商報)などと語っている。まるで東亜、東南亜諸国はもうすぐ、中国の影響下に収まるだろうと言いたいがごとく。

この人物の一連の発言に反映されているのが中国の軍部だけでなく、あの国の官民すべての軍事大国願望だ。そしてそうした民族の夢を担うことになるのが空母なのである。

日本は自国の独立と安全を守るため、こうした危険な夢を挫折させなければならないことは論を俟たない。そしてそのためには、中共政権の崩壊を促進するさまざまな戦略を持たなければならないはずだ。
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発行 永山英樹(台湾研究フォーラム)

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タグ:脅威
posted by 親善大使 at 16:14| Comment(0) | TrackBack(0) | 台湾は日本の生命線より
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