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メルマガ版「台湾は日本の生命線!」
中国の軍拡目標はアジア太平洋での覇権確立。そしてその第一段階が台湾併呑。
もしこの島が「中国の不沈空母」と化せば日本は・・・。中国膨張主義に目を向けよ!
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監視するべき各大学の「孔子学院」
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中国語や中国文化の普及を目的に中国の「国家漢語国際推広領導小組弁公室」(漢弁=国立中国語国際普及指導グループ室)が〇四年以来、世界各地の大学で開設を急速に進める孔子学院は今年四月の時点で「世界100カ国・地域に322の学校と369の教室を擁」するに至っている(人民網日本語版、四月二十一日)。
日本でも〇五年以来、立命館大学、桜美林大学、北陸大学、愛知大学、立命館アジア太平洋大学、札幌大学、大阪産業大学、岡山商科大学、工学院大学、福山大学、早稲田大学、関西外国語大学孔子学院などに開設している。
こうした状況に警鐘を打ち鳴らしているのが、台湾の彭明敏氏である。民進党政権当時の総統府資政(上級顧問)で、著名な国際法学者で、蒋介石の独裁時代に「一つの中国・一つの台湾」を主張する「台湾自救宣言」を起草して逮捕され、その後海外へ亡命した経緯を持つ人だ。
五月二十六日の台湾紙自由時報に掲載された同氏の投書には次のようにある。
中国が世界の大学で次々と設立する「孔子学院」は中国語学習祖促進と中華文化の宣揚するためのもの。予算は百億ドルで、各所の開設費は十五〜二十万ドル、その後も支援は続く。すでに九十カ国以上の国で三百カ所が設置され、各所とも中国留学のために奨学金を支給している。
―――表面的には中国のソフトパワーに見えるが、実際にはそんな単純なものではない。それと各大学との契約書にははっきりと「一つの中国政策を支持すべし」と規定され、その結果台湾、チベット問題はタブーとなり、さらには天安門事件、法輪功、人権軽視、為替レート操作、環境破壊、軍備拡張、劉暁波問題にさえ忌避されるに至るのだ。
―――カナダのテレビ局がチベット暴動を現地から伝えると、孔子学院は干渉を加え、謝罪を迫った。独立した学府が、どうして特定の政策に反対を表明してはならないのか。
―――これは学府の学術の独立、客観性、自由を厳重に侵犯するものだ。よって一部の大学では孔子学院を設置するかどうかで論争となっている。
―――スウェーデンのある国立大学では人事や体制にまで口を出されたが、ここに抗し難いお金の魔力を見ることができる。
これを読み、「なるほど」と頷きたくなる。そもそも中国と交流する者はまず第一に、その独裁、反民主、反人権の政策を見て見ぬふりをしなければならない。かくして自らの良心、誇りを放棄して行くのだが、中国の大学と姉妹提携などしているうち、そうした状態に陥ってしまった大学に、孔子学院は入り込み、影響力を行使するのではないだろうか。
実際に彭明敏氏も、次のような体験を書いてある。
―――七二年、筆者はスウェーデンから米国へ渡って教鞭をとったが、当時はニクソンが訪中し、米中関係が解凍し始めていた。両国は断交して二十年以上が経っており、中国研究者たちは現地へ行けず、まるで厨房に入れない料理人と同様だったため、入国ビザの取得を争った。
―――そしてその後は曲学阿「勢」の徒となり、盛んに中国に媚を売り、台湾の人権問題に関心があった者までその行列に加わった。
―――このうようにして「中国狂熱」は全米を覆うことになった。公然と「台湾人民の自決権」を主張する筆者など、まるで「ガーデンパーティーの中のスカンク」で、叩かれることはなかったが、多くの人に避けられた。
―――今日の米国も再び同じような状況になりつつある。学界がこれほど政治の浸透を受けているのに、なぜ恬として恥じないのか。
中国との交流に熱心な日本の大学も、それと同じなのではないだろうか。「中国研究のため」以外には「中国人留学生募集のため」というのも、多くの大学には、中国に阿る理由になっている。
今年四月から漢弁は、世界各地の孔子学院に、百数十人の中国人院長を派遣し始めた。このように孔子学院工作は拡大の一途を辿っているわけだが、そうしたものはもちろんその国々で監視下に置かれるべきではないか。
大学の教職員や学生を含め、孔子学院に関係する者は、たとえばそこで侵略主義的な、あるいは日本の国益を損ねるような宣伝工作、洗脳工作が行われていたり、大学などに不当な政治的圧力掛けが行われたりした場合など、少しでも「おかしいな」と思うことがあれば、そうした情報は白日の下で公にするべきだろう。
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[過去の関連記事]
日本の大学の「孔子学院」は安全かー開設相次ぐ中国の対外宣伝工作機関 09/10/12
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大学に「浸透」する中国の力―大阪産大「孔子学院」事件に思う 10/07/02
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