
>>>>> http://www.ritouki.jp/ ━━━━━━━━━━━━【平成23年(2011年) 6月24日】
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1>> 台湾正名運動の逆流化「中華化」が進む台湾の現状
2>>「国家文化総会」が「中華文化総会」に改名
3>> 日本の親戚『台湾』との絆─第15回李登輝学校に参加して 森 靖喜
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1>> 台湾正名運動の逆流化「中華化」が進む台湾の現状
台湾語は「びん南語」に、中国文化基本教材も「中華文化基本教材」と改名
台湾ではこの9月から「台湾語」という呼称が消え去り「びん(門構えの中に虫)南語」
に改名される。
毎日新聞がそのことを取り上げ、この改名は「大陸(びん南)が台湾を併合することに
なる。台湾独立を許さない国民党・馬英九政権のイデオロギーだ」「台湾語という名称を
消すのも「台湾人」帰属意識が広まるのを嫌うからだろう」と指摘し、馬英九政権下での
中華化の動きを批判的に伝えている。下記にご紹介したい。
実は、馬英九の中国国民党政権下ではさまざまな中華化がはかられ、例えば、論語、孟
子、大学、中庸の四書を中心とした教材は「中国文化基本教材」という名称の選択科目だ
ったが、来年度からは「中華文化基本教材」と改名し、高校1年の必須選択科目にされる。
教育部(文部科学省に相当)が6月16日に公表した「中華文化基本教材の課程要綱」によ
ると、生徒に中華文化基本教材を学習させる目標は、良好な品格をはぐくみ、生活の中で
実践させることにあるとし、2012年度の高校1年生から中華文化基本教材を必須選択科目と
し、1学期1単位、1年で2単位履修することになるという。
李登輝元総統が90年代から進めてきた民主化は「台湾化」でもあったが、中国国民党の
馬英九政権では、「台湾語」が「びん南語」、「中国文化基本教材」が「中華文化基本教
材」と改名されるように、さまざまなところで「中華化」が推し進められている。昨年末
には「国家文化総会」も「中華文化総会」に改名されている。
これが台湾の現在だ。台湾正名運動の逆流化現象と言ってよい。だが、このような台湾
の姿はほとんど日本に伝えられていない。
昨年末のいささか古いニュースだが、日本では報じられなかった「国家文化総会」が
「中華文化総会」に改名されたことを伝える台湾のニュースを次に紹介しておきたい。
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台湾語を消す台湾 金子 秀敏(毎日新聞専門編集委員)
【毎日新聞:2011年6月23日「木語(moku-go)」】
台湾の教育当局が9月から「台湾語」授業を「〓南(びんなん)語」に改名する。「〓南」
は中国大陸の福建省南部を指すから、大陸(〓南)が台湾を併合することになる。台湾独
立を許さない国民党・馬英九政権のイデオロギーだ。
国民党の幹部はよく中国陝西省にある黄帝廟(びょう)に参拝する。中国神話の最初の
皇帝を拝むことで「中国人」という帰属意識を確認するのである。台湾語という名称を消
すのも「台湾人」帰属意識が広まるのを嫌うからだろう。
ウィキペディアに台湾の集合的記憶の例がでている。そのひとつに紅葉小学校少年野球
チームの物語がある。
台湾南部台東県の山村にある紅葉国民小学校は、原住民プヌン族の通う小さな学校だ。
1960年代初め、課外活動に野球チーム「紅葉少棒隊」を作った。子供たちは野球に熱中し
た。早朝も放課後も練習を重ね、1年後には県大会で優勝、3年後には台湾大会で優勝する。
5年後の68年、日本から関西地区選抜チームが親善試合にやってきた。日本は米国で開か
れるリトルリーグ・ワールドシリーズで優勝していた。第1試合を制した日本は翌日、紅葉
少棒隊と対戦。台北市立球場はわいた。紅葉の投手は14三振を奪い二塁を踏ませない。打
っては本塁打2本を含む5安打。7対0で台湾の圧勝だった。
実は、台湾の少年野球は軟式ボールで、硬式の日本チームにはハンディがあったという
裏の事情があったが、台湾社会は衝撃を受けた。強豪日本チームを台湾の小学生が破った
のだ。「台湾」という共通の意識が高まった。
これがきっかけで翌年から台湾少年野球界はリトルリーグ・ワールドシリーズに参加
し、実力を高めた。
だが、台湾意識のほうはまもなく埋もれていく。1960年代はまだ国民党の戒厳独裁時代
だった。学校や官庁では台湾語を使うことも禁じられていた。
紅葉チームの年齢偽装が発覚した。6年生の人数が少なく、進学できずに村にいた卒業生
を加えてしまったのだが、コーチらは文書偽造で刑事罰を受けた。選手たちは不遇のうち
に消えていった。
70年代以降、独裁政治に反対する民主化運動や台湾独立運動が台頭し、90年代から民進
党が勢力を伸ばし政権交代した。紅葉村に少棒隊の記念館ができたのは92年である。
国民党は2008年、政権を奪い返した。来年はまた総統選がある。国民党の政権が続けば、
台湾語の名称のように、紅葉少棒隊の集合的記憶も消えゆく運命にあるだろう。
(専門編集委員)
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2>>「国家文化総会」が「中華文化総会」に改名
【旺報:2010年12月31日】
国家文化総会では昨日(30日)会員大会を開き、名称を「中華文化総会」に変更すると
の規約改正を採決した。これに関連して、劉兆玄会長(総統府資政)は、これは同会の歴
史的伝統と今後の発展の両方に配慮した決定だと表明した。
「国家文化総会」の前身は「中華文化復興推行委員会」で、1967年にできた当時は、大
陸で文化大革命がもっとも盛んな時代であった。同会は民進党政府時代に「国家文化総会」
に改名され、国民党が政権を取り戻した現在、再び名称が変更された。
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3>> 日本の親戚『台湾』との絆─第15回李登輝学校に参加して 森 靖喜
【産経新聞:平成23年(2011年)6月4日「岡山版」】
5月7〜11日に台湾で開催された「第15回台湾李登輝学校研修団」(日本李登輝友の会主
催)に、日本李登輝友の会岡山県支部(略称:岡山李登輝友の会)の顧問として参加した。
台湾で最も愛される日本人の1人「八田與一」(1886〜1942年)の命日の5月8日、馬英九
総統や作家の司馬遼太郎から「老台北」と称された蔡焜燦(さい・こんさん)氏、台南市長、
森喜朗元首相、八田與一一の遺児、故郷である金沢市からの女性を含む二百数十人の経済
同友会会員、そしてわれわれ日本李登輝友の会などの参加の下、八田與一記念公園完成式
典と慰霊祭が盛大に挙行された。
八田與一は台湾では神のごとくまつられ、地元「水利組合」によって銅像やご夫妻の墓
が造られ、毎年お祭りが行われている。
八田は大正9年から10年の歳月をかけて「烏山頭ダム」と網の目のような「灌漑(かんが
い)用水路」(2万4千キロ、万里の長城の約6倍)を造り、洪水・干魃(かんばつ)・塩害
の三重苦の未開発地であった台湾の嘉南平野約15万ヘクタール(香川県ぐらいの広さ)を
見事な穀倉地帯に変貌させた。
当時の費用は5400万円。台湾総督府の年間予算が5000万円だっただけに、いかに巨額で
あったかがわかる。費用は日本政府、総督府の予算、組合員の拠出金、日本勧業銀行から
の借り入れでまかなわれた。
しかし、水利開発調査のため、フィリピンへ船出した昭和17年5月8曰、五島列島沖で米
国潜水艦に乗船していた大洋丸が撃沈され死去。享年57歳だった。夫人の外代樹(とよき)
は敗戦直後の20年9月1日、八田夫妻が生涯をささげた台湾を去ることを拒否、夫の後を追
い、烏山頭ダムの取水口に45歳の若さで投身自殺した。台湾人が八田を神様としている由
縁である。
台北では蔡焜燦、台湾独立建国連盟主席の黄昭堂、元駐日大使の許世楷、評論家の黄文
雄各氏らの講演があった。
しかし、今回の訪台でわれわれは恥ずかしい思いをしなければならなかった。東日本大
震災の当日夜には、李登輝元総統がお見舞いのメッセージを発信され、義援金の額をうん
ぬんするのはいかがかとは思うが、中国は人口13億人余りで3億数千万円、片や人口2300万
人の台湾の人たちは、3月末で100億円を突破し、現在は200億円を超えている。
文字通り桁違いであるにもかかわらず、日本政府は4月11日に「感謝広告」を世界の7紙
に掲載したが、“世界一の義援金”を集めた「台湾」を外したのである。
日本人有志はその日本政府の非礼に対し、現地の新聞に「感謝」の広告を掲載した。そ
して、改めて「世界一の親日国」「困ったときに助けてくれる本当の親戚(しんせき)」
といえる台湾との絆を強くしなければ、と考えさせられた今回の「李登輝学校」であった。
(森教育学園理事長、岡山学芸館高等学校長 森 靖喜)
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