2011年09月04日

人気女性誌「FRaU」の「台湾入り中国地図」訂正に問題あり

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中国の軍拡目標はアジア太平洋での覇権確立。そしてその第一段階が台湾併呑。
もしこの島が「中国の不沈空母」と化せば日本は・・・。中国膨張主義に目を向けよ!

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人気女性誌「FRaU」の「台湾入り中国地図」訂正に問題あり


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台湾国民の震災支援に感謝するためにも台湾へ行こう、と呼びかける台湾観光特集を組んだた講談社の人気女性雑誌「FRaU」八月号(七月十二日発売)の真摯な姿勢は、台湾を応援する国民の間だけでなく、台湾国内でも大変な評判となったのだが、同誌が連載する沢木耕太郎氏の「一号線を北上せよ(中国編)」の扉に掲げられる中国地図に問題ありと気付いた者も少なくなかった。そこには台湾まで描かれていたのだ。

台北の紀伊国屋書店で買い求めた私の台湾人の友人(大の日本びいき)なども、これを見ていたく落胆した一人だ。「台湾に感謝と言いながら、なぜ中国の台湾併呑を肯定するのか」というわけである。

私は発売直後に、編集部に電話で訂正を求めている。その際に先方は「断じて台湾を中国の一部だなどと考えていない」といっていた。何でも「中国の位置をわかりやすくするため、台湾をつけた」のだという。そこで私は「それならなぜ朝鮮半島を描かなかったのか」と聞くのだが、それには何も答えられない。

要するに、うっかりミスだったのだろう。何しろ日本では文部科学省の検定に合格した教科書ですら、台湾を中国の領土と表示している。多くの国民が台湾入りに中国地図を見ても、違和感すら抱けない。いわば中共の対日宣伝工作の勝利であるわけだが、地図作製者もそんなものに洗脳されているのだろう。

ただ、編集部は善処を約束した。同じころ、私の友人もやはりそこに電話を入れ、どう対処するかは追って連絡するといわれている。

それからまもなく編集部は、この問題を会議にかけたようだ。そしてそれが終わるや、友人に電話し、こう告げている。「(次号から)台湾は取ってしまう」と。

それからしばらくして、私にも電話がかかってきた。しかしその時点で、話が少し変わり始めていた。「台湾を取るか、あるいは朝鮮半島を付けるかにする」というのだ。

そして数日後、再び電話が来た。「朝鮮半島をくっつけることにした」というのだ。「連載では台湾への言及もあるので」とも。

なんとも強引な理由付けではないか。これまで読者に「台湾は中国の一部」といった印象を与えてきたのだから、台湾を消してお詫びに替えたらいいのであるが、その方法は選ばなかったわけだ。

かくして九月号には朝鮮半島も描かれた。そしてそこに台湾が描かれているからといって、必ずしも台湾が中国の領土扱いにされているとはいえなくなった。

その代わりこうした訂正方法なら、中共サイドからクレームが来ることがないのは確かである。

さて、イタリアでは八月三十一日(現地時間)、ベネチア国際映画祭が開幕した。そしてこれに関して中国のメディアは、中国からは「三作品」がメイン・コンペティション部門にノミネートされていると伝えている。だがその「三作品」の内の一つである「セデックバレ」は、実は台湾の作品なのだ。

このようにいかなるときでも「台湾は中国の一部」と宣伝し、それに従うよう国際社会に強く要求し、圧力をかけるのが中共の悪辣な手口だが、この映画祭主催者は、すっかりそれに屈してしまっている。同作品の出品国名を「タイワン、チャイナ」と表示したのだ。

これに対して台湾の駐イタリア大使館は「台湾人民の強烈な不満と抗議」を伝えた。これを受け主催者は五輪方式に従い、「チャイニーズタイペイ」に書き換えた。あくまでも「中国」を外すのを拒んだのだ。

「これは最大の善意だ」と開き直る主催者。ベネチア映画祭は、いったいいつからスポーツ競技会になったのだろうか。

実際には、世界的に権威あるこの芸術の祭典は、中国の政治宣伝の場と化しているのである。

実は同映画祭は四年前、台湾の作品の出品国名を「タイワン」としたところ、中国側から抗議を受け、「タイワン、チャイナ」に切り替え、会場に掲げられた台湾の国旗も引き降ろしているのだ。そして国交を持たない国の国旗は掲げないとのルールを作り、台湾国旗の不掲揚の理由付けを行っている。

正に情けない話ではあるが、これを聞いて思い出すのが、FRaU編集部のあの理由付けなのだ。

もしFRaUが中共からの抗議を警戒して表現を「自粛」したというなら、そういうことはかえってしない方がいい。

下手にビクビクしていると、ベネチア映画祭主催者のように中共に侮られ、その影響下に組み込まれ、政治の道具として利用され、自らが持つ価値を損なわれる恐れがあるからなのだ。

「台湾は中国の一部ではない」「中国は台湾侵略を止めろ」と堂々と主張することこそ、台湾への精一杯の感謝表明になると思うのだが。

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【過去の関連記事】
日本女性なら台湾を支持できる! 6/22
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雑誌FRaUの「台湾感謝」は本物!「台湾入り中国地図」の修正を約束 7/16
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-1576.html

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発行 永山英樹(台湾研究フォーラム)

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posted by 親善大使 at 22:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 台湾は日本の生命線より
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