2011年10月30日

野田首相の観閲式訓示を攻撃!中共は歴史カードで「中国脅威論」牽制の構え

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中国の軍拡目標はアジア太平洋での覇権確立。そしてその第一段階が台湾併呑。
もしこの島が「中国の不沈空母」と化せば日本は・・・。中国膨張主義に目を向けよ!

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野田首相の観閲式訓示を攻撃!中共は歴史カードで「中国脅威論」牽制の構え


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中国がアジアに及ぼす軍事的脅威拡大の前で、日本国内では中国脅威論が高まっているが、こうした懸念が国際社会に広がるのを恐れる中共は、「日本こそ脅威だ」と宣伝したいらしい。

そして日本のあら探しをするなかで、恰好な攻撃材料として注目したのが、野田佳彦首相が十月十六日の航空観閲式で行った訓示である。

野田氏はそのなかで、「軍事力を増強し続け周辺海域において活発な活動を繰り返す中国の動き」を指摘し、「我が国を取り巻く安全保障環境は不透明さを増している」とした上で、「中国の古典に『司馬法』というものがあり、『天下、安らかなりといえども、戦いを忘れなば必ず危うし』という言葉がある。平時においても、平和時においても、有事のことを忘れないで備えること。これはしっかりと我々の胸に刻んでいかなければならない」と述べたのだが、この「戦いを忘れなば必ず危うし」(忘戦必危)の言葉に、中共の御用メディアは飛び付いた。

たとえば翌十七日には「それはしばしば軍人が引用する中国古代の名言。しかし平和憲法の国家の政府首脳の口から飛び出すとは。これに対応するように、日本の戦闘機は東海(東支那海)で中国への警戒を高めている」などと、環球時報、新華社などが逆に「日本脅威論」を煽っている。

そして二十一日には、新華社系の国際先駆導報も「中国はそれ以上に忘戦必危を銘記すべし」と題する論評を掲載したのだが、これを読めば中共側の対日宣伝工作のやり口が、とてもよく理解できそうだ。

論評は冒頭から、野田氏の「忘戦必危」発言は「国際世論を驚愕させている」などとウソ話を書く代物である。同氏に関し、「公然と中国の海洋活動が日本の安全の脅威だと言い放っている」「動機は何か。日本人に戦争の準備を呼び掛けているのか。それとも戦争を引き起こして中国人を脅かそうというのか」「中国の古代兵書の警句を引用するのはなぜか。それは中国人に首相の身分にふさわしくないこの言論の半分以上が、間違いなく中国人に聞かせるものだったからだ」などと、好き勝手に書きまくり、「最近の日本政府の中国に対する一連の挙動」がどれほど「凶悍威猛」であるかを、次のように事細かに説明するのである。

―――政治的には、首相が自ら中国脅威論を散布し始めた。

―――軍事的には、東海(東支那海)で警戒を強め、中国に高らかな示威を行っている。

―――外交的には、中国と東南アジア諸国との南海(南シナ海)争議に介入し、多角的枠組みによる争議の解決を鼓吹して、二カ国協議を求める中国の主張に鋭く対立している。外交官は中国の周辺で活動し、価値観を共有する戦略的パートナーを作り、中国を除外する価値観外交を進め、南海争議において中国を牽制しようと試みている。

中国の脅威を警戒する日本を、「凶悍威猛」だと罵っているのだから、これほど馬鹿げた宣伝もないだろう。中国人ならともかく、日本人がこれを受け入れるはずがないと思われる。だが、次のくだりを読むと、必ずしもそうではなさそうだ。

こうした日本非難に呼応し、中共を警戒する日本の政府、国民を牽制する日本人勢力はいるに違いないと思えてくるのだ。

―――「忘戦必危」とは中国の古訓で、その前には「好戦必敗」(戦いを好めば必ず敗れる)の句が付いている。野田は日本の首相として、本来なら日本が中国侵略を行った歴史を真剣に反省しなければならないはずだが、大袈裟に騒いで日本の好戦的情緒を鼓舞し、国民の反中国感情を煽いでいる。

―――日本政府は徐々に平和憲法の拘束から抜け出し、日本刀の冷たい光を陰々と放っているのだ。

つまりこの宣伝は、日本人の中国に対する贖罪意識に訴えているのだ。

そもそも中共の日本の過去に関する非難キャンペーンは、日本人の贖罪意識を扶植し、中共に頭が上がらないようにさせることを狙ったものである。実際に「昔日本は中国に悪いことをしたのだから」といって、中国の政策を批判できなくなっている日本人はいかに多いことか。

また、こうした対日批判に呼応、加担し、中共と歩調を合わせ、嬉々として日本叩きを行う国内の反日媚中勢力がいかに蔓延っていることか。

論評の「日本の過去」批判はまだ続く。次のくだりは、中共が「日中友好」なるものをどのように定義づけているかも教えてくれる。

―――日本は侵略の過去を持ちながら、一貫して謝罪をしたがらない国家である。中国はこのような国を隣に持つ以上、「忘戦必危」の危機感を抱かなければならない。この国は再び好戦的な言論を発した以上はなおさらであり、その軍事的動向への警戒をこれまで以上に呼びかけなくてはならない。

―――野田の「忘戦必危」発言は、中日友好とは願うだけではだめで、片思いであることも許されず、平和を熱愛するまごころだけでは戦雲を切り払うことはできないということを、再び中国人に教えてくれたのだ。

―――日本の武士道精神の復活、複雑で険峻な周辺安全局面に直面し、中国は備えを持たないわけにはいかないのである。

つまり、日本が属国の如く「過去」に関して許しを請い、中共の軍備拡張に批判を加えず、それを迎え入れてはじめて「友好」は達成されると考えているのだろう。

次の現実から乖離した言い回しも、たんなる国内向けの宣伝ではないような気がする。なぜならこれらは対日宣伝上の常套句だからだ。事実、日本の媚中勢力からも、こうした話はよく聞かれるではないか。

―――中国は平和を愛する国家であり、中華民族は調和を尊ぶ民族だ。我々は平和を大切にしながら戦争を恐れない。好戦的情緒を高め、しかも侵略の過去も持つ日本にいかに対処すべきか。我々は心理的、物質的な準備をしなければならない。

―――我々は中日行こうが実現不可能な幻想であるなどと信じたくない。しかしそれと同時に、日本の中国侵略で中国人民に犯した、漲り溢れる犯罪行為を忘れることもできない。七三一部隊の残酷さ、南京大虐殺の血腥さを忘れることはできない。我々は日本が永遠に正確に侵略の歴史に向き合う能力のある国家にならないなどと信じたくない。

―――我々は好戦、拡張、称覇が日本民族の文化、国民的性格の一部分であるなどと信じたくない。我々は兇暴、残忍な武士道精神が日本民族の天性であるなどと信じたくない。我々は日本人が古代中国文明を崇めながら、現代中国には軽蔑、敵意に満ちているなどと信じたくない。

論評は最後に、「日本の前で我々は、いまだに多くの面で格差を持つ。特に軍事力には格差がある。目下の急務は強大な海軍力を建設すること。我々は『好戦必敗』であると信じてはいるが、『忘戦必危』であることも銘記しなければならない」として、日本の脅威への対処も理由に、現在の軍備拡張を正当化するのである。

これに対し、「そのとおりだ」と、日本の媚中勢力は呼応するのだろうか。

日本の中国脅威論が高まるにつれ、今後中共は歴史カードを盛んに切り出すことだろう。国際社会に向けて「日本の過去」非難のキャンパーンを展開し、日本で噴出する中国脅威論を中和させようと試みるだけでなく、日本と米国、あるいはASEAN諸国との間に楔を打ち込もうと狂奔することだろう。

そのとき日本の政府、国民は国際社会の前で、毅然とした姿勢を見せるべし。国防の決意を動揺させるところを断じて見せるべきではない。

そして国内媚中勢力の動向にも注意を向けるべし。これらはそもそも中共に盲従し、日本国内の分断、日米の離間のために蠢くよう、培養されて来たような側面が大きい。

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posted by 親善大使 at 14:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 台湾は日本の生命線より
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