2012年03月09日

「反省」か「抗議回避」かー良質だったNHK「台湾原住民・戦争ドキュメント」

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もしこの島が「中国の不沈空母」と化せば日本は・・・。中国膨張主義に目を向けよ!

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「反省」か「抗議回避」かー良質だったNHK「台湾原住民・戦争ドキュメント」 

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■「アジアの“一等国”」の轍は踏まないか

NHKスペシャルは「プロジェクトJAPAN」の一環として、横浜開港から百五十年にあたった〇九年に「シリーズJAPANデビュー」を、そして韓国併合から百年にあたった一〇年は「シリーズ朝鮮半島と日本」を放送。ところが「太平洋戦争」開戦から七十年目の一一年には、それに関連する番組を放送すると鳴り物入りで予告したまま、結局取りやめてしまっのにはよほどの理由があったのだろう。

おそらく「JAPANデビュー」の轍を踏みたくなかったのだろう。その第一回放送「アジアの“一等国”」で日本の台湾統治史を捏造、歪曲し、「プロジェクト」の反日体質を露呈させるや、一万人訴訟まで提起されるという抗議騒動が巻き起こっている。

ただその一方でNHKは「太平洋戦争開戦七十年の二〇一一年をめざして戦争証言を集める」として「NHK戦争証言プロジェクト」なる看板の下、「証言記録 兵士たちの戦争」などの番組を放送してはいる。

そしてその「証言記録 兵士たちの戦争」だが、三月四日のテーマは「台湾先住民“高砂族”の戦争」だった。

日本統治下の台湾原住民といえば、まさに「アジアの“一等国”」が「人間動物園」なる捏造話の中で取り上げた人々。やはりこの番組でも、日本に虐げられた対象として扱われるのだろうかと、当時の歴史に詳しい友人のYさんと話していた。

もっとも我々の予測は「NHKは抗議を恐れ、反日トーンは下げるのではないか」というものだった。

ただその一方で、かの番組のように高砂族の日本に対する親しみ、愛情を歪めて描き、彼らを侮辱するのではないかとの懸念もあったのだが、実際には想像した以上に、良質な内容だったようだ。

■日本のために戦った高砂族を讃える内容

私はまだ番組を見られずにいる。しかしYさんは見た。「アジアの“一等国”」には憤懣遣る方なかったYさんだが、今回はしきりに涙が出たと言っている。

勇猛、純真な高砂族(高砂義勇隊など)の従軍物語は、あまりに感動的で涙を禁じ得ないものだが、それが正確に伝えられていたということだろう。

以下はYさんから寄せられた番組の感想のメモだ。

「当時の新聞では勇敢な戦いぶりを日本軍は高く評価。神技と評するなど、密林や山岳地帯で日本兵を影で支えたそうだ。番組ではこのように高砂族を讃えることしか言わなかった」 

「日本人に蕃人と呼ばれつつも、健気に日本人として認めてもらいたいという真面目で純粋な民族という印象を受けた」

「日本兵として日本人と一緒になって戦ってくれていたのだな、と改めて思った。日本人の元兵士の証言もあり、『高砂義勇隊がいなければ戦えなかった』ということが分かる内容だった。前線で戦う日本兵と後方で支援してくれた高砂族は一心同体で戦ったのだ」

「高砂族からジャングルや山岳地帯での戦い方などを学び、戦争に負けて日本人以上に悔しがっている彼らを見た元日本兵が、彼らの愛国心に脱帽したなど、今の日台の絆は当時に築かれた賜物だと思わせる」

■感動を与える日本人、高砂族の証言

メモによると、番組では次のように、高砂族と一緒に戦った日本人たちの証言も紹介されたという。

―――高砂族の兵隊さんを見てビックリした。ジャングル地帯で役に立つ機敏、(日本兵には分からない)敵の気配を知る能力。(陸軍中野学校出身の元将校)

―――『終戦時、高砂族の少年兵が滑走路で泣いていた、なぜ泣いているのか訪ねると「兵隊さん、日本は戦争に負けたんですよ。悔しくないのですか?」と。私ははっとした、彼らは日本を守らなければならない、一途に誠実だった。表面には出ないけれども、日本のために戦って下さった。(高射砲独立中隊)

―――日本人はジャングルで南北の位置が分からない。帰り道が分からない。高砂族に助けてもらった。

そして、従軍した高砂族の人々の証言も。

―――日本の時の政策はとてもいい。農業指導、水田の植え方、機械もだんだん研究して農業が発達した。(アミ族。血書して志願。番組では海軍の敬礼を戦友らと懐かしそうにやってみせる。軍歌も歌いだした)

―――皆が行くならば喜んで戦争に行った。思想は反米。本当の任務は戦いじゃない、道の開発。山の訓練をしてないものは大変だからだ。皆(取材陣)がきてくれてたくさんのこと聞いてくれて昔のこと思い出した、ありがとう。(ツォウ族)

―――天皇陛下のために国家のために働きます。死んでも命は惜しくない。入隊前、教師をしていたが日本人から蔑まされていた。馬鹿野郎蕃人と言われた。兵長になって学校で講演をした。「みなさん兵隊になって下さい。そうすれば蕃人と呼ばれないと。終戦の翌年帰ってくると国民党に裸にされて船を降りた。家に帰ると中国の名前に変わっていた。二二八事件で日本兵だったものは捕まる、死刑にされる、だから中華民国になってから話はしていない。日本の兵隊から帰ってきて、日本から何の補償もない。かわいそうなんだよ。でもそんなものいらない。なぜか。私は喜んで兵隊に行ったんだから。補償とかいうものは必要ない。名前は陳であっても日本人だ、二十五歳まで日本の教育を受けた日本人だ。(ピューマ族)

■「NHKらしさ」は捨てていなかったが

そして番組最後のテロップは次のようなものだったそうだ。

「厚労省の記録によると台湾から出征した軍人、軍属は約二十万七千人。そのうち何割が高砂族の青年だったのか何人戦死し、何人生還したのか正確な記録は残っていない」

これほどの内容だから、Yさんは涙が流れてやまなかったわけだ。

Yさんは「日本は戦後、彼らにきちんと補償をしてあげなかったことは反省すべきだとあらためて思わされた」「彼らは日本からの補償が欲しいのではなく、もう一度友人として向き合って欲しいと叫んでいるようだった」と述べていた。

このように日本人が本来担うべき「戦後責任」とは何なのかを、この番組は伝えたようである。台湾人の日本に対する真情に、もっと日本人は向き合うべきだと。つまり「アジアの“一等国”」とは対極をなすものだったと言えるかもしれない。

これまでの反日メディアの戦争ドキュメンタト番組にとり、しばしば高砂族の従軍経験者の親日証言は厄介な代物となっていたが、そうしたものをこの番組は真摯に受け止めて見せたということか。

もっともYさんは、「日本人から『蕃人』『生番』と呼ばれたという証言を、わずか四十五分間の番組が何度も取り上げたのは意図的に思えた。『差別』をテーマにしていた印象も残る」と付け加える。

何だかんだ言っても、「NHKらしさ」は捨てていなかったらしい。

■だからこそ警戒は高めるべき

さてその後、「アジアの“一等国”」への「反省」が生んだとも思える番組を、NHKが放送した背景について、Yさんとは次のように話し合った。

○番組スタッフも日本人だ。高砂族の純真さに触れ、心が洗われたからではないか。真実の歴史をありのままに伝えたいとの思いからかもしれない。NHKの信頼を取り戻そうと願う職員は少なくないと聞く。

だがもちろん、我々の分析はそれだけではない。

○「反省」ではなく「欺瞞」ではないか。訴訟まで起こされているNHKは「反日」「歴史捏造」「台湾の敵」「台湾原住民を侮蔑」といったイメージを払拭しようと懸命になっているはず。

○NHKには反NHKの保守派層を取り込むことが求められている。当たり障りのない程度で、歴史事実を事実として伝えてみたのではないか。

○NHKが中国の影響下に陥っているのは間違いない。「アジアの“一等国”」には日台分断を望む中国への配慮があったようだが、今はそれは必ずしも必要なくなっているのでは。台湾はすでに(中国への傾斜を強める)国民党が政権を握っているから、中国にとっては台湾の親日感情が強調されても、かつてほどは怖くないはず。むしろ日本の保守派層に台湾への親近感を持たせた方が得策と思っているかも知れない。

○中国にとり、日本での最大の籠絡ターゲットは反中国の保守派層であるはず。そこでそのために日本国民に大きな影響力を持つNHKを利用しようとしても不思議ではない。今後も保守派好みの番組を押し出し続ける可能性がある。

以上のように、「アジアの“一等国”」問題を巡るNHKの狡猾な欺瞞体質をいやというほど見てきた我々は、せっかくの良質な番組にも手放しでは喜べないのである。いやむしろ、さらにいっそう警戒を強めなくてはならないと考えている。

少なくとも訴訟において「アジアの“一等国”」の非を認め、さんざん国民、そして台湾人を欺いてきた関係者を処分するまでは。そして中国式の反日歴史観との決別を宣言するまでは。

人も組織も、徹底した禊なくしては、完全に生まれ変わることはないのである。

それにしても、こうしたNHKの動きをみるにつけ、歴史捏造を許さない国民の抗議の声の威力の大きさを思わざるを得ない。


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発行 永山英樹(台湾研究フォーラム)

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posted by 親善大使 at 10:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 台湾は日本の生命線より
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