
【戦う日本人の兵法】闘戦経(6)
「軍事情報別冊」より転載
家村和幸
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● 戦う日本人の兵法 闘戦経(6) 〜小勢を以て大敵を討つ〜
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▽ごあいさつに代えて
日本兵法研究会の家村です。残暑が厳しかった今年の9月もようやく終わりつつあります。この月は、全国各地の神社でお祭りが盛んに行われました。私も中旬の土日は近所の神社の例祭に崇敬会青年部の一員として参加し、その準備や片付けも含めてめまぐるしい4日間が続きました。
年に一度、神に収穫の感謝を捧げる秋のお祭りで最大の盛り上がりは、やはり神輿の巡行でしょう。昔から秩序正しく、普段はめったに大騒ぎをしない我ら大和民族も、この神輿巡行の時だけは大いに騒ぎ、活気に満ち溢れ、まさに「日本の底力」のようなものを発揮します。
一人ではびくともしない重さの神輿が、皆の力で持ち上がり、心を一つにした威勢のよい掛け声にあわせて前に進み、ゆっくりと皆が住む町の中を巡行します。お囃子(はやし)の演奏に先導され、老若男女を問わずたくさんの人たちが神輿を囲み、担ぎたい人が担ぎ、疲れたら誰かと交代する。担がない人も神輿のうしろをゆっくりと歩いて続きます。半纏(はんてん)に袴、地下足袋姿で神輿を担ぎながら、素直に日本文化を体感して楽しむ外国人のグループも増えているようです。
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